ボクシング独り言

語る相手がいないぼっちボクオタがボクサーやボクシングの試合について一人で語るブログです。

ボクシングの神に愛された巨人 タイソン・フューリーpart2

前回に引き続きタイソン・フューリー選手について語っていこうと思います。前回の試合でフューリー選手が3団体統一王者になったことやワイルダー選手との1戦目の激闘について触れましたが彼の快進撃はここで止まることはありませんでした。惜しくも引き分けで王座奪取を逃したフューリー選手でしたがWBCの王座を再び目指し復帰戦2戦を行います。

 

VSトム・シュワルツ戦

この試合はフューリー選手の良さが思う存分発揮された試合ではないでしょうか。相手のシュワルツ選手は当時24戦無敗のドイツの選手。身長も197㎝と大きい体を持ちフューリー選手相手でも見劣りしない体格の持ち主でした。フューリー選手にとっても楽な試合になるのかと予想されましたがフューリー選手が自身の規格外さを見せつけて2RにTKOで勝利を収めました。1Rはいつも通りフューリー選手がリングの周りをサークリングしジャブを放っていきます。ここで僕が思ったのはフューリー選手がでかすぎるということです。つい先ほどシュワルツはフューリー選手に見劣りしない体格といいましたが実際に試合が始まり対峙してみると結構差を感じました。もちろんスタンスとかの違いもあると思いますが、特にリーチの差が顕著でしたね。シュワルツ選手がガードを固めて前進するのですがフューリー選手のジャブが突き刺さって距離を詰められません。さらにシュワルツ選手の様子からしてもジャブに威力も感じていました。身長やリーチが長いということはそれだけ筋力がつく部分が多いということです。彼のパンチは下がりながらの手打ちでも十分な威力を持っているように見えました。

スイッチでさらにシュワルツをコントロールするフューリー

前回の動画で触れられませんでしたがフューリー選手はスイッチがとても上手くヘビー級の選手でここまでスイッチが上手い選手は歴史的にみてもうまかったのではないでしょうか。シュワルツ戦でもこのスイッチが効果的に発揮されました。シュワルツ選手がオーソドックのフューリー選手のジャブに反応できそうになったタイミングで急にサウスポーにスイッチします。オーソドックスとサウスポーというのは戦っていても全然違うものでファイトスタイル同様相手の対策をするにあたって重視しなければならないことです。全体の割合としてはサウスポーの選手は少ないためサウスポーの選手と戦うのはアマチュア経験などがないとなかなか順応しにくいものです。要するにサウスポーと戦うのは経験的に少ないので慣れてない場合が多いのです。だからサウスポーにも関わらずその上特別なスキルがあるパッキャオ選手やロマチェンコ選手がどれだけ相手にとって困難な相手なのかわかると思います。はなしがそれちゃったので戻します。サウスポーにスイッチしたフューリー選手はさらにジャブを当て続けこのスタイルにシュワルツ選手はまた対応しなければなりません。フラストレーションがたまったシュワルツ選手は強引に距離を詰めフューリー選手をロープに押し込めます。そこから連打を打ち込みますがフューリー選手はそれを見切って上半身の動きですべてきれいにかわし切ってします。この避け方はもはやヘビー級の動きじゃなくてビビりました。それこそモハメド・アリさんやマイクタイソンにかぶる動きの速さでした。シュワルツ選手は序盤のジャブのダメージと今の連打をすべて交わされたせいで精神的にも肉体的にも毛津ラれてしまいます。そこでフューリー選手のワンツーがシュワルツ選手のガードを突き抜けてダウンを奪います。その後はパンチをまとめて2RTKOでフューリー選手は観客を喜ばせました。やっぱり持ってる引き出しの数が並のヘビー級王者とは違いましたね。そもそもこのような体格的アドバンテージを持っている選手はそれに頼りがちになってそのアドバンテージを封じられるとほかに何もできな選手が多いのですがフューリー選手はそうではありません。もう一度言いますがヘビー級の体格が優れているボクサーがここまでの手札を持っているのは見たことありません。

 

プランがすべてぶっ壊れたVSオット・ワリン この状況で勝ちに持っていくところが一流ファイター

この試合でも無敗の挑戦者を迎えたフューリー選手。相手はスウェーデンのオット・ワリン選手。僕は試合目に正直シュワルツ戦と同じパターンになるのではないかと思っていました。それだけシュワルツ選手に戦法体格が似ていたからです。ただワリン選手はシュワルツ戦手と違い丁寧です。それはしっかりガードをしてり攻めるのに躊躇った李などいい意味でも悪い意味でもです。それがきっかけかどうかはわかりませんがトラブルがフューリー選手を襲います。いつものように相手をジャブで釘付けにしたところで急にワリン選手のフック気味のパンチがフューリー選手の右フックに直撃します。これによってフューリー選手は瞼の上をカットしひどい出血を起こしてしまいます。出血というのはそれだけで試合の展開を変えてしまうもので、出血した選手は視界面と試合を止められてしまうのではという精神面のハンデなどを負ってしまいます。皆さんご存じだと思いますが井上尚弥選手がドネア戦で負ったものと同じです。ただ今回のフューリー選手の傷は出血がひどくいつ止められてもおかしくないものでした。おそらくこのままアウトボクシングで戦っていたらまた傷のところを狙われると思ったのかフューリー選手は前にでてインファイトを仕掛けます。また近場ではしっかりと相手にのしかかる形でクリンチをすることで極力相手に傷を打たせないようなうまさを見せました。ワリン選手は出血をとった左フック以外は有効的なパンチを当てることができないどころか手数もあまり出せませんでした。おそらくフューリー選手の圧力が強く下手にパンチを出すことができませんでした。そのまま判定勝負になり大差でフューリー選手が勝利しました。予想外の展開の中で自分の思い通りに戦えなかったフューリー選手でしたがこのインファイトスタイルが次の試合に大きな影響を与えることになります。

 

衝撃の結果 フューリーが攻撃的になりワイルダーを徹底的に攻め立てる

ついに迎えたワイルダー選手との2戦目。入場客数が今までのヘビー級のビックマッチの中でも一番多いなど1戦目以上に注目を浴びました。また試合前予想はほとんど僅差で差がないと困難を極めました。フューリー選手としては1戦目の時にポイントで上回っていたような戦いを見せてダウンからも復帰してきました。ワイルダー選手はたとえどんなにポイントをとられても一発さえ当ててしまえば試合を終わらせることができます。しかも戦前のオルティス戦やブリージール戦など見てもその怖さは健在です。1戦目と違う点を言えばお互いに体重を増量させたことです。ワイルダー選手はパンチの威力を増量させるためと推測できますがフューリー選手はわかりませんでした。同じくパンチ力を上げるためかパンチを受けたときの耐久力アップか。もしくはこれが重さになっていつものスピードが消え去ってしまうのかとこれも予想が困難でした。ただ試合前にフューリー選手は2RでKOを狙うと語っていました。その言葉の通りとしたらパンチ力古城のためでしょうか。そして実際に試合が始まると明らかにフューリー選手の戦い方が普段と違います。序盤からいきなり前に出てワイルダー選手に強力なプレッシャーをかけます。ワイルダー選手も時折右ストレートを当てますがプレッシャーをかけられて上体が起こされているのか威力がっ出ません。その後もプレスを強め左ストレートともいえる破壊力を持つフューリー選手のジャブがワイルダー選手の襲います。明らかにフューリー選手が優位に立つなか3R終盤にフューリー選手の右オーバーハンドがワイルダー選手のテンプルに直撃。ダウンとなります。しかも急所に入ったのでワイル―戦手の足がぐらついています。そのまま何とかゴングに救われました。その後のフューリー選手は距離を詰めジャブを打つよりクリンチの数が増えました。WOWOWの解説の方々はフューリー選手が攻め急いでいるのでもっと左を打って手数を出した方がいいといっていました。確かに僕も最初なんで左の数が減ったのかわからなかったのですが、おそらくフューリー選手はクリンチを使うことでダメージが残るワイルダー選手の体力を削っていこうとしたのではないでしょうか?体力が削れていればたとえダメージが回復しても怖さがないと思っての戦法です。ワイルダー選手はオルティス1戦目を見ても回復力があるのでもしジャブを遠い距離から撃って右でも飛んで来たらと警戒したのでしょう。祖いてまだダメージが残るワイルダー選手を残りのRもワンツーとクリンチで削っていき7Rでレフェリーストップで試合終了。

 

効果的な戦略と新スタイルをこの大舞台で成功させる

この試合のフューリー選手が行ったワイルダー対策はまずは右ストレート封じです。ワイルダー選手の右は破壊力満点ですがある程度相手との距離がないと打てません。そのため下手に距離をとらずに近づくこと。またワイルダー選手はカウンターがあるタイプでもないので右さえ封じてしまえば左ジャブで完封できると踏んだのでしょう。もう一つは体重増量によるクリンチこれによって自分の体を相手に預けて体力を削ります。回復力があるワイルダー選手にとって効果的なものです。これが主な作戦ですがこれを実行するには今までのファイトスタイルよりもアグレッシブに攻めなければなりません。それをいきなりこの大舞台で成功させるフューリー選手は本当にすごいと思います。おそらく新しくトレーナーについたシュガーヒルさんに対しての信頼もあったのでしょう。

 

ここまでの才能がありながらボクシング嫌いというのがまた稀有ですね ただそれでも僕はそんな彼を応援しています

part1とpart2を見てもフューリー選手の引き出しの多さは歴代のヘビー級の中でもトップクラスに多く、もちろん本人の努力もさることながらその才能の豊富さがうかがえます。才能の数だけで言えば歴代のボクサーでもトップでしょう。しかしそんなボクシングの神に愛されているフューリー選手は過去にボクシングが大嫌いと語っています。今どう思っているのかはわかりませんがここまで才能に恵まれてながらこのスポーツを好きになれてなかったというのはほかのボクサーからみても信じられないのではないでしょうか。そういうところがまた面白いですけどね。

あと僕はフューリー選手の復活のストーリーが好きです。彼は前回のブログ内でも触れましたが初王冠の後に様々な問題を抱え現役を引退しました。薬物問題や体重増量、軽犯罪行為、それらの問題のおそらく根幹の問題である精神疾患に関しての苦しみは想像を絶します。心は人間の行動のすべての中心だと思うのでその心が死んでる状態というのは本当に難儀なことです。実際に彼は自殺を何度も考えたそうです。しかし彼はその損底からよみがえってきました。人間として落ちるところまで落ちてしまっていた彼が現役選手に戻ってきて、あのワイルダー選手との1戦目でワイルダー選手を圧倒しパンチを食らっても起き上がってきた。見ていてちょっとウルっときた場面でした(笑)。その後も止まることなく前進する彼の姿は人間がどこまでも苦しい状況に行ってしまっても心に火をつければ復活できるということをその姿で示してくれました。

ここまで様々なことを証明して成し遂げてきたフューリー選手ですがまだ仕事は残っています。それは現3団体統一王者のアンソニー・ジョシュア選手との4団体統一戦です。この試合はおそらくたくさんのボクシングファンが見たいものだと思います。僕もこの試合を待望してますしもし実現すれば歴史的にみてもすごい盛り上がりを見せてくれるのではないでしょうか。個人的にはフューリー選手優勢かなと思います。