ボクシング独り言

語る相手がいないぼっちボクオタがボクサーやボクシングの試合について一人で語るブログです。

【感想】田中恒成vs井岡一翔 衝撃の結末 格の違いを見せつけ井岡完勝!

皆さん、あけましておめでとうございます!コロナのせいで停滞を強いられたボクシング界ですが振り返るといいカードもたくさんあり充実していたのではないでしょうか。そして今回はその2020年の最後を締めくくる試合、田中選手と井岡選手の試合に感想を語っていこうと思います。いや、この試合すごい緊張しながら見てましたが途中じゃら感動しすぎて呆然としてしまうくらいすごい試合でしたね。ちょっとこれは予想できなかったというか井岡選手がここまでの選手だったのかという。ここで皆さんに謝りたいのですが

予想盛大に外してすみません!(笑)

僅差で井岡選手が勝利するならまだしもあそこまではっきりした形となるとなんも言えません。ただ前回のブログでも書いた通り外れたおかげで僕が一番期待していたものが見れました。それはパワーとスピードで優位をとる田中選手を井岡選手の距離感とタイミングと正確性が上回る、まさにこれでした。(予想は外してるけども)ちなみに参考までに僕が前回くどくど書いた予想を超完結に言うと

・純粋なボクシング能力は井岡選手の方が上

・しかしそれでも適正階級の上の田中さんが優勢をとるのではないか

・イメージはロペスvsロマチェンコ

一つ目は僕が説明する必要もないですよね。試合を見ていたほぼすべての人がそう感じたと思います。パンチでいかに有効打を奪いかつ相手のパンチをいかに守るか、そしてその駆け引きすべてで井岡選手は田中選手を上回っていました。田中選手のパワーで井岡選手の手数が出にくくなるのではと思いましたがそんなことなく的確なタイミングでカウンターを差し込んでいました。

二つ目の適正階級の差、これは試合開始から感じましたね。両者身長はほぼ同じなんですがフレームとパワーが違いましたね。軽量の時から思っていましたが絞り切れてない井岡選手に対し田中選手は脂肪と水分をほぼ切った状態。それで両者前日に同じ体重に合わせたということは田中選手の方がリカバリーの戻し具合が激しいということ。例えば水分を戻すにしてもカラカラの田中選手はその分動きのキレを失うことなく体を大きくできますから。実際試合見ていても同じ階級の選手が戦っているようには見えませんでした。

最後のロペスvsロマチェンコの再現かについても盛大に外してますね。情報収集に時間を使いすぎたロマチェンコ選手とは違い井岡選手は最初からジャブをついて田中選手から有効打を奪っていました。そして田中選手もそれに応じるかのようにアグレッシブに攻めてくれました。これも地味に期待通りになりました。そうこういう試合を見たかったんだよって。

1~4R 互角の展開だが互角ではない?均衡が崩れそうな二通りの予感

この試合の展開ですが最初に僕が感じたことは井岡選手のパンチがよく刺さること。特に1Rはジャブが完全に当たっていましたね。田中選手はよく見えてないように思いました。ただそれで井岡選手ペースかって言われるとそうではないんですよ。田中選手が積極的に荒いパンチをコンビネーションで打っていきます。正直クリーンに当たってる数は少なかったのですが1発1発が重い。例えガードの上からでも井岡選手がのけ反ったりガードの隙間に無理やりこじ開けてクリーンヒットを奪ったように見えるシーンもありました。やはりこの攻撃力は侮れないなと同時に田中選手のフィジカルはこのスーパーフライ級においても優位性をとれると確信に変わりました。

2R以降は井岡選手がジャブから仕掛けるというより田中選手の踏み込みと同時に前進を止めるようなジャブカウンターだったりとにかく田中選手が踏み込んで気持ちよくコンビネーションを打たせないような立ち回りでした。田中選手としてはもっと打ちあいたかったと思いますがそれを拒みましたね。当然打ち合いは相手の土俵なのでそこに付き合うことはないですね。あと田中選手が具体的に井岡選手の対策をしてきたなというところはボディ対策ですね。顔のパンチはいつも通り結構もらっていましたが井岡選手のコンビネーションに含まれているボディ打ちの時に手を下げて守っていました。

ここまでの4Rをまとめるとこんな感じですかね。ここまでのジャッジは三人ともほぼイーブンな見方でした。当てた数は断然井岡選手だと思いますがそのR間で当てた最もクリーンで効果的に当たったのは田中選手というRが多かったのでまぁ割れるのもわかります。じゃあこのイーブンの展開が続くのかといわれると僕はそうは思いませんでした。というのも必ず均衡は崩れてどちらかに傾くだろうなと。その懸念材料の一つ目は井岡選手の対応力です。井岡選手は学習能力の高いボクサーなのでここからより田中選手を見切ってポイントを明確で奪っていくのではないかと。もう一つは田中選手優勢になる場合。井岡選手はクリーンにもらってる数は少ないとは言え田中選手の1発が重い分気が抜けない。しかも1Rにもらった右ストレートの影響?でラウンド間に井岡選手が片目が見えずらいといっていました。あと適正階級上の選手とやるということはガードの上からでも打たれるのは嫌ですし田中選手優位になるのも想像できました。

タイミングがスピードを制す まさかの2度同じパンチでのダウンを奪う

おそらくこの試合最初の衝撃展開、井岡選手が同じパンチで5,6R一回ずつ田中選手をダウンさせる。本人も後のインタビューで「狙ったわけでなくタイミングで打ったパンチ」言っていました。正直田中選手は結構ディフェンスの雑さは指摘されていてもしかしたら一回ぐらいこの試合でもダウンとられるかなと思っていましたがそれもフラッシュダウンでそれも二回ももらわないだろう思っていました。5Rのダウンはあまりダメージなさそうでしたが6Rは明らかにダメージがありそうな様子でした。勿論それは肉体的にもですし精神的にもです。田中選手も前半4つのラウンドで明らかに自分がとったラウンドってないと思うんですよ。だからこそダウンを喫したのはまずかった。本人はKOで倒したいといっていましたが一番は勝利をとりに行くことで井岡選手のディフェンスの上手さを考慮するとKOするのは相当難しいと思ったはずです。というかそういう焦りがカウンターによるダウンを生んだ要因になったのかなとも

二度のダウンを奪ったことで優位に立つ井岡選手。7Rには今まで拒否し続けていた打ち合いにも応じ頭をつけてのインファイトを仕掛けました。井岡選手応援で見ている僕としては怖いからやめてくれーって感じでしたが何とか有効打を奪う。ここでも田中選手がしっかりボディディフェンスしていて削りは厳しいなって思いましたね。チャーロ選手がデレフ選手のインファイトに打ち勝つというよりは打ち勝てなくてもダメージを与えるためにアッパーのみを打ち続けたのに近しいものを感じました。インファイトという前面で打ち勝てなくても一方的にしないためにやることをあえて絞るってのはいい作戦だと思います。

まさかの8RKO 僕の本当に期待したことがかなった瞬間だった

僕が一番驚いた井岡選手の8RKO勝利。正直KOか判定での勝利って同じ勝利だしそれよりもいかに相手よりもボクシング能力で上回るかが大事だと思ってる僕にとってもこのKOは予想外でした。やっぱりKOって期待するものじゃなくて期待しないで見ている問いにふと起こるのが一番衝撃的でいいでなと感じました。まぁデービス選手とかワイルダー選手とかだったら期待しちゃうのもわからんでもないですが。この試合井岡選手が勝ってくれたことがとにかくうれしすぎてひとりテレビの前で感動していました。それは海外評価が田中選手の方が高かったことやどうしても井岡選手のすごさが日本のボクシングファンに伝わっていないことだったり自分自身も適正階級上の才能ある田中選手を倒すのは厳しいといういろんなこと含めてです。そして僕の見たかったタイミングと正確性と距離感でパワーとスピードを上回るを体現した試合ってのもでかかったです。実際パワーとスピードは圧倒的に田中選手の方が上でしたよね。でもそれで勝敗が決まるわけじゃない、ボクシングはそんなに単純じゃないというところを田中戦選手という若き実力者相手にやってくれました。

もう6,7回は見返しましたが見れば見るほど井岡選手のすごさがわかりました。初見と違い結果を知ってるからってからってのも大きいのですが凶悪なパワーとクイックネスを感じる田中選手を細かな距離調整とタイミングでさばき切りより正確にパンチを打ち込む。思えばマイキーvsスペンスやロマチェンコvsロペスの時もこういうのを見たかったんだよな。まぁあの試合はこの試合よりも適正階級の差がより大きいので無理なのは頭でわかっていても。もう井岡選手には言うことはありません。ここからぜひこの階級の頂点をとるべくその技巧を見せつけてほしいです。

田中選手の今後に対して

この試合は井岡選手の実力が目立ってしまいましたがこの選手の素質は間違いなく高いです。すべての人がとは言えませんがパワーとスピードは先天的なものというか生まれ持った部分が大きいのでそれをこの試合で見せつけた田中選手は今後間違いなく高みに登れると思いますしより進化して戻ってくることに期待したいです。ただ強いて言うなら現代のボクシングって昔よりもディフェンス能力やカウンターとかどうしてもその部分が進化した上に本当に頂点をとる選手はもれなくその能力が優れています。田中選手は最速で4階級をとると思いますし5階級も行けるかもしれません。ただ階級を上げて本当の意味で適正階級に来たときにパワーのアドバンテージを生かせなくなる階級になると今回のように厳しい試合が増えるかもしれません。僕は田中選手には世界的な記録を作れる唯一の日本人だと思っているので今回の敗北を糧にしてほしいと思います。何はともあれ大みそかに素晴らしい試合を見せてくれた井岡選手と田中選手には本当に感謝してもしきれない気持ちで一杯です。